富永篤史

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富永 篤史(とみなが あつし)とは、知的障害の中3女子を監禁していたずらする、姫路市の無職31歳である。

「遊びにおいで」女子中学生を15日間監禁、31歳誘拐男を逮捕

女子中学生を15日間自宅に監禁したとして、兵庫県警姫路署は2014年7月17日、未成年者誘拐で同県姫路市北条口の無職、富永篤史(31)を逮捕した。「誘拐したことは間違いない」と容疑を認めている。

富永は7月1日午後4時ごろ、同市内に住む市立中学3年の女子生徒(15)を携帯電話で「遊びにおいで」などと誘い出して自宅に連れ込んだ上、16日午後5時ごろまで監禁した。

女子生徒が「帰りたい」と富永宅から出ようとすると、「あかん、おらす」などといって頬を平手でたたき、携帯電話で殴るなどしていた。富永が外出する際は、女子生徒の両手首を携帯電話の充電コードで後ろ手に縛り、逃げられないようにしていた。

富永は女子生徒にキスをしたり、並んで就寝させるなどしていたといい、同署はわいせつ目的の可能性があると見て調べている。

富永は6月、同市内のゲームセンターで女子生徒が1人で遊んでいるところを声をかけた。

「家におもしろいアニメのDVDがある」などと誘い、何度か自宅に連れ込んでいた。これまで、菓子を食べたり、ゲームをするなどしただけで女子生徒を帰していたが、7月1日に連れ込んだ際には帰宅することを許さなかった。

女子生徒の母親が4日に同署に捜索願を出し、同署が行方を捜していた。16日、富永が外出した際、女子生徒が縛られていたコードを自力でほどき、家の外に逃げ出し、携帯電話から母親に連絡した。

女子中学生は軽度の知的障害がある。富永はJR姫路駅から約500メートルのマンションに1人暮らしだった。

「中3女子失踪2週間」学校は何も知らなかった

兵庫県姫路市で中学3年の女子生徒(15歳・知的障害あり)が約2週間にわたって誘拐された。

兵庫県警7月17日、未成年者誘拐で姫路市北条口の無職、富永篤史(31)を逮捕し、自力で脱出した女子生徒は無事保護された。だが、女子生徒が通う中学校は誘拐されていた事実を知らないばかりか、2週間も登校していなかった女子生徒の所在を詳しく確認しようとはしていなかった。

中学校の校長は会見で「生徒が保護されるまで事態が把握できていなかったことは大きなショック。今後このようなことがあってはならない」と謝罪した。岡山県倉敷市では小学5年の女児が監禁される(倉敷小学生監禁事件)など、少女を狙う卑劣な犯罪は止むことがなく、学校や家庭の連携がなければ子供は守れない。一瞬の“無関心”も許されない。

富永と女子生徒は6月中旬、市内のゲームセンターで知り合った。しばらくすると、女子生徒は富永の自宅を訪れるようになり、ゲームをするなどして過ごした。

富永は当初、女子生徒を帰宅させていたが、7月1日午後、携帯電話で「遊びにおいで」と自宅に誘い込むと豹変した。

女子生徒が「帰りたい」と家を出ようとしても、「あかん、おらす」などといって頬を平手で叩いた。そして、監禁。食事や水は与えていたが、富永の外出時には携帯電話の充電コードで女子生徒の両手首を後ろ手に縛り、逃げ出せないようにしていた。

また、女子生徒は約2週間の監禁中、「着せ替え人形のようにいろいろな服を着させられた」「キスされ、並んで寝かせられた」などと、富永の行為について話している。女子生徒は現在、落ち着きを取り戻しているといい、県警は捜査を進め、富永が女子生徒を連れ去っていた間、どのような行動をとっていたのか、女子生徒にも説明を求めるなどして慎重に調べている。

女子生徒が約2週間監禁されていた富永の自宅は、JR姫路駅から北東に約500メートル、市街地にある6階建てのマンションの3階の一室だ。廊下側に窓は見当たらず、内部をうかがい知ることはできない。

ある住民の女性は「顔を見たことがないから、富永さんといわれてもどんな人なのかまったく分からない」と話す。口をそろえるように、別の男性も「洗濯物も干している様子はないし、物音も特に聞こえたことがない。生活感がない」と不審がっており、住民らとの交流はほとんどなかったようだ。

さらに、富永は女子生徒とはゲームセンターで知り合い、自宅にも呼ぶことがあったものの、女子生徒の母親とは面識はなかった。

もともと、女子生徒は知人や親類宅に外泊することが多かったという。娘の異変に母親が気付き、捜索願を提出したのは監禁が始まって3日目の7月4日だった。

女子生徒が通学する中学校によると、女子生徒はこれまでも長期間欠席することが多く、今年も6月上旬から1週間程度欠席していた。

その後、担任が自宅まで迎えに行くなどして登校していたが、6月23日から再び欠席。27日に担任が電話した際に母親は「朝起きてるけれど、学校に行けないと言う」と説明していたという。その後、約2週間、学校と家庭との間でやり取りはなかった。

母親から学校への連絡は7月16日午後、女子生徒が自力で脱出し保護された後だった。「娘が家を出ていたが帰ってきた」という一報で初めて事態を把握した学校は、慌てて自宅に向かい、生徒の無事を確認した。

校長は「これまでも欠席が多い生徒だったので、調子を取り戻すまで待っていようと考えていたようだ」と説明しつつも、「もっと家庭に寄り添っていく必要があったと思う。本当に申し訳ないことをした」と頭を下げた。

事件を受け、姫路市教委は県警とも連携し、再発防止に力を入れている。特に、女子生徒が保護されるまで学校側が事件を把握できていなかったことを重視。例年、夏休み前に行っている通達に加え、虐待の疑いがあったり、長期間欠席している生徒・児童宅への家庭訪問の実施などを各学校に指示した。

また、各校の教諭に対しては、県警の捜査員による非行や少年事件の発生状況などに関する研修も実施した。同教委学校指導課の担当者は「学校だけでなく、家庭や地域とも力をあわせて、生徒・児童の安全を守っていくことの重要性を再度徹底させている」と話す。

かつて、夏休みの子供を指導するには、「たまり場」を回れば、事足りた。今では、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や、無料通話アプリ、LINEの普及などで、子供たちの交流範囲は仮想現実の中で無限に拡大している。

そんな現状を踏まえつつも、この担当者は「昔と比べ、目に見えない部分が増えているため生徒指導は難しくなっている。しかし、それでも一人一人に向き合っていくことが重要という点は変わらない」と指摘している。

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