ABCテレビのオープニング・クロージング

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ABCテレビのオープニング・クロージング(ABC-)は、ABCテレビ朝日放送)のオープニング・クロージングについて詳細に説明する。なお、記事名にあるバージョン名は、あくまで執筆者による便宜上の名称であり、正式な名称ではない。

オープニング[編集]

未来都市(服部良一)バージョン[編集]

前身の大阪テレビ放送が開局から使用していた服部良一作曲の開始・終了音楽「OTVシグナルミュージック」を継承し[1][2] 、ABCの本社が中之島から大淀南へ移転した後の1967年から1989年3月31日まで、音楽は34年間、映像は約20年間使われた。大阪タワーを中心に、未来の大阪市内の朝をレトロフューチャー的イメージで描かれたイラストを使ったカラー映像であった(カラーフィルム映像。1分30秒+20秒)。

(試験電波音楽終了の直後、カラーバーから次の画面に移る)最初に、オーケストラの開始音楽に乗せ、まず大阪タワーのイラストを大きく映し、手前に引きながらタワーからABCのロゴが下半分に滑るように出てくる。ロゴが消えると、未来の都市の様子を順に映しながら、途中で映像と音声の周波数・出力のテロップを表示[3]。そして、最後に大阪タワーから『6』ロゴが出て画面上で大きくなったあと、コールサインが一文字ずつ描かれて一旦終わる(ここまでで1分)。続いて、鳥のさえずりなどを入れながら、同じ絵を背景にサテライト局(中継局)一覧のクレジットが府県毎に流された(30秒)。これが終わると、その日の日付と「きょうも一日 お元気で!」か「あけましておめでとうございます」と手書きで書かれた文字が入った写真の静止画が映し出され、その後、ABC女性アナアナウンサーの声で「JONR - TV、ch6(チャネルシックス[4])、ABC 朝日放送です」というブルーバック静止画のIDが流れていた(合わせて20秒)。

  • 長期間使用していたため、映像内の『ABC』およびコールサイン(『JONR-TV』)のロゴは初代のもので、2代目のロゴが登場した1970年代半ば以降もそのままであった(旧ロゴはABCフラッシュニュースなども同様に後年まで使われていた)。
  • イラスト中に出ている大阪環状線をモデルにした線路を走る2階建て列車の先頭部には、国鉄のJNRロゴが描かれているが、1987年JR化後もそのまま使われた。

この開始音楽は、ステレオ化以前と1979年以降で2つの録音があり、編成・オーケストレーションも異なっている。ステレオ以前のものは、残された録音で判断する限り、二管編成のフルオーケストラによるもので、パートの多さを活かした、複雑な内声部を持ったオーケストレーションが施されている。一方、ステレオ化以降のものは、弦楽器や高音部の金管楽器、打楽器群などをスタジオ収録した上に、ホルンや木管楽器の代わりとしてシンセサイザーによる演奏が宛てられている。こちらは前者と比べパート数が小さい分、内声部のオーケストレーションは簡素に抑えられている。

楽曲はコラール風である。弦楽器のグリッサンドを伴った短い序奏のあと、主題的なメロディAが弦によって6小節間やや甘くうたい上げられ、続いて、再びメロディAの前半2小節が(最初のバージョンでは引き続き弦で、あとのバージョンではシンセサイザーのホルン+高音重奏によって)提示される。そして、それを受けて新たなメロディが弦によって力強く4小節演奏される(最初のバージョンではここで中低音の管楽器群、弦楽器による近代的和音を含んだ対位的な伴奏があてられており、編曲者の腕の高さを感じさせる)。続いて、バイオリン群による三度目のメロディA前半が、ビオラ群による静かなアルペジオを伴って演奏されるが、その流れは弦楽器群の決然としたフレーズ1小節とそれを受けるtuttiの1小節をはさんで、ティンパニーを伴った四度目のメロディAの前半に引き継がれる。この部分は、主に弦によって高らかに演奏されるクライマックスであるが、さらにこれを受けたコーダがtuittiで演奏された、ティンパニーの連打を伴いクレッシェンドする全楽器の長奏によって華やかに締めくくられる。続く中継局紹介部分のBGMもメロディAの前半をもとにしたスタジオオーケストラ演奏の軽いものである。

世界の日の出(服部良一)バージョン[編集]

1989年4月1日に一般的な呼称を「ABC」にしたことから、オープニング・クロージングとも映像が新たなものになった。どちらも、日本世界各地の日の出の映像を集めたもので、最初と最後はCGでABCセンターとABCのロゴを示していた。ABCのロゴは3代目のものになり、2種類が混在することはなくなった。

音楽は服部良一作曲のもの(ステレオ録音版)が継続使用され、映像の尺も同じ1分+中継局表示30秒と同じである。

まず紀淡海峡から大阪湾を北上し、ABCセンターの正面に至るCGで流され、コールサインのロゴが画面に出てくる。続いて、パリエジプトピラミッドなどの日の出映像が出てきて、ABCのロゴと人工衛星を現したCGが出てきて曲が一旦終わる。その後、再び日の出映像が示され、中継局一覧のクレジットが表示された(1分30秒)。なお、続けて以前と同じように「きょうも一日…」の写真とIDが流された(20秒)。

  • なお、1992年ごろまではこのオープニング・クロージングと同じイメージでオリジナルの曲を使った15秒のジングルが、主に自社製作以外の番組(ニュースステーションなど)の終了直後に流されていた。最初のCGはオープニングと同じ紀淡海峡から北上するものおよび、ABCセンターから大阪湾に抜ける(紀淡海峡から北上するものを逆再生した)ものと、あるいはクロージングと同じ大阪湾上空から回転しながらABCセンターに至る3バージョンがそのまま使われ(コールサインは表示されない)、続いて大阪や神戸などの映像(5バージョン程度あった)を出した後、最後はABCのロゴと人工衛星が出るCGまたは白バックに真下の青色のABCロゴと真上の赤色の『6』ロゴが表示される映像の2バージョンを出す。曲の最後は「ABC,channel6」と歌う場合と同じ言葉を歌わないでコールする2バージョンがあった。また、ABCのロゴと人工衛星が出るCGはオープニング・クロージングおよび15秒のシングルとも共用であったが1993年以降はクロージング映像のみとなった。

40周年(坂本龍一)バージョン[編集]

1990年、翌年の朝日放送創立40周年を記念して、オープニングだけ新しいものに差し替えられることになった。

新しいオープニングには坂本龍一の作曲による音楽が用いられ[5]、前半は「大阪の朝」をテーマをもとにした環境映像風のものになり、最後にABCセンターから大阪湾へ抜けるCG(日の出オープニングで使われた冒頭部分を逆再生にしたもの)で流され一旦終わる。続けて大阪市内の上空からの映像(梅田難波京橋・OBP、なお、京橋・OBPの部分ではライバル局の讀賣テレビ放送の社屋が映っている)を流しながら、中継局の一覧が表示された。これにより、時間は2分30秒と従来より1分長くなった。その後に従来通り「今日も一日お元気で!」とIDの静止画が流された。

  • 前半最後のCG部分では、当初コールサインは表示されなかったが、後に部分でコールサインが表示されるようになった。
  • 最後に出て来る「JONR-TV」の静止画IDは、OP変更後もそのままであったが、前半の最後の部分でのコールサイン表示に伴うなど、何度でも変更された。
  • 途中で出て来る時計に女子学生を合成した部分の映像は複数のバージョンが存在する。
  • 1995年8月の24時間放送開始以降もこの映像は断続的に使われた。
  • この時期、在阪局がオープニング・クロージングで中継局の表示をしたのは、このABCのオープニングのみである。
  • 坂本龍一の音楽は、アレンジを変更したものがABCラジオのオープニングとして1992年以降2011年現在も使用されている。

イルカとABCセンターバージョン[編集]

1998年には、子供2人+イルカ→朝日放送局舎→ザ・シンフォニーホールホテルプラザ(ホテル閉鎖の1999年4月以降映像省略)→朝日放送局舎→中継局の紹介時は水中カメラの映像という流れのオープニングに変更された。同時に音楽も変更されており、このバージョンだけ、唯一コールサインが表示されなくなっている。

創立50周年バージョン[編集]

2000年10月からは、創立50周年バージョンとなり、テレビカメラと古びたテレビが出てくるCGアニメに、クジラが泳ぐ映像などを合成したものとなり、テーマ曲にスピッツの「ホタル」が使用された(40秒)。

  • なお、このオープニングからは中継局のクレジットや「きょうも一日お元気で!」などの静止画は流さなくなり、チャンネル番号も言わなくなったものの、この時まで、クロージングは「夫婦岩」などが出てくる1989年制作の映像が継続して使われていた。

キュキュバージョン[編集]

2001年12月にキャラクター「キュキュ」が出てきたことにより、オープニングやクロージングも一新された。ただ、放送終了後・開始前はフィラー天気予報やイベント案内)を流しているためか、どちらも15秒の短いものになった。コールサインを3回繰り返しながら、キュキュが宇宙から降臨するイメージのもので、最後に「info designing ABC」と歌って終わる。ABCやコールサインのロゴは使われず、キュキュのボディに描かれているものと同じフォントになった。

デジタル放送バージョン[編集]

地上デジタル放送用のデジタルテレビ放送のオープニングは、を映したHD映像で、最後にコールサインとキュキュが小さく出て終わる15秒のものである。曲はNHKEテレと同じである。現在のロゴマークに変更後もキュキュを使用する。

クロージング[編集]

クロージングの前には、長らく「おやすみ前にはガスの元コックの確認を……」という静止画が流されていた(星と元コックのイラストが描かれている。大阪ガスが大株主である関係から)。

  • 番組表には「フィナーレ」と記された時期もあった

実写バージョン[編集]

1973年12月まで使用されたもの。街のビルの明かりが消えてゆく映像に、ABCの社章とコールサインのロゴ(初代)が出た映像だった。

影絵アニメバージョン[編集]

1974年1月から使用されていたもので、影絵を使ったメルヘン調のフィルムアニメーション(演出:藤城清治)に、女声コーラス(作曲:キダ・タロー)というもの。1974年1月から2001年11月まで、音楽は27年間、映像は15年3ヶ月間使われた。

まず影絵から始まり、影絵の母子や影絵のハープと続き、「6」と表示、ABC、朝日放送、コールサインと表示され、最後に流れ星が流れ、ズームアウトで星空の下に山と灯りと共に「おやすみなさい」と表示されて終了する(30秒)。

  • ABC、朝日放送、コールサインのロゴは既に登場していた2代目のものになっており、この時期は長らく、オープニングとクロージングで異なるロゴが使われていたことになる。なおギタ・タロー作曲の女性コーラスは1989年にクロージング映像が日の出(夫婦岩)バージョンに変わった後も2001年(キュキュ登場前)まで使用され続けた。
  • 一時期(1979年11月頃、1984年10月、1986年3月、1989年4月、1990年10月にも確認)、放送時には、「ガスの元コック」の映像を流した後(プログラム上では「お知らせ」の最後)に、ブルーバックとテロップで「この後は1008kHz 朝日放送ラジオでお楽しみください。」と表示して、終了直後にクロージングという形になっていた。また、クロージング終了直後にはラジオの「ABCヤングリクエスト」「もうすぐ夜明けABC」といったラジオの深夜放送の案内が流されたケースもある(これはクロージングと別体)。

日の出(夫婦岩)バージョン[編集]

1989年より、オープニング同様の映像に変更された。同様に音楽は従来のもの(キダ・タロー作曲)を流用した。

まず大阪湾上空から回転しながら、ABCセンターの正面に至り、ここでコールサインのロゴが出る。続けて、3ヵ所の日の出の映像(うち1つはエリア外である三重県伊勢市二見町の夫婦岩のもの)が出てきて、最後にABCのロゴと人工衛星のCGで終了する(30秒)。

  • なお、最後の「おやすみなさい」は表示されなくなり、直前の「おやすみ前にはガスの元コック・・・」の静止画はクロージング映像が変わった後もそのままであったが、1991年のオープニング映像の「JONR-TV」の静止画の一新に伴い変更された(背景色が紺色から青色に)。この「元コック」の静止画は2009年8月まで使用されている。
  • このクロージングはオープニングが何度も変更される中、2001年(キュキュ登場前)まで使用され続けた。
  • また、1995年からテレビショッピングを放送するようになったため、放送時には「ガスの元コック」映像を流した後(プログラム上では「お知らせ」の最後)に、テレビショッピングが放送(放送されない時もあり)され、終了直後にクロージング(放送されない時はすぐにクロージング)という形になった。

キュキュバージョン[編集]

2001年の「キュキュ」登場により、オープニングとともにクロージングも一新され、キュキュがスポットライトの中を飛びながら着地し、六面体に描かれたABCの文字を1文字ずつ見せて、続いてキュキュを丸囲みで見せた後、黒バックに赤い文字で「JONR-TV」の表示とコールがされて終わる映像になっている。2003年にわずか2年で終了となった。

現在[編集]

2003年以降はクロージング画面は放送されておらず、テレビショッピングのある平日は同番組終了後『MUSIC FILE』を挟んですぐに、無い場合には「ガスの元コックの確認を・・・」の静止画を流した後、『MUSIC FILE』を放送後すぐにフィラーになる。

  • デジタル放送ではクロージングは放送されておらず、テレビショッピング放送時はその番組終了後の『MUSIC FILE』直後に、なければ「ガスの元コック」静止画の後『MUSIC FILE』終了直後にフィラーになる。
  • なお、2010年1月5日未明より7月26日未明までは毎週火曜日未明に「美人時計」のテレビ版が放送された。放送上の番組扱いは火曜日4時から4時55分であるが、月曜日付の深夜放送終了後から実質フィラー扱いで放送されていた。
  • フィラーは1995年夏頃から最初の数年間はお天気カメラの生中継であったが、その後は天気予報のグラフィックが延々と繰り返し流れていた。この時のBGMはザ・シンフォニーホールでの公演が予定されているクラシック音楽家の演奏音源であった。2011年夏頃からは朝日放送が主催・後援する音楽イベントがある時、その関連のミュージッククリップビデオが放送され、天気予報のグラフィックの放送が激減している(日曜日の深夜など極限られた機会のみで、2011年秋頃からは3 - 4時台に通販番組が組まれるなどしており、平日はほぼフィラーの時間がないほど番組が埋まっており、事実上の24時間放送と化している)。

2008年6月22日の放送終了時と6月23日の放送開始時[編集]

6月22日深夜(23日未明)は午前1:10で旧社屋からの放送を全て終えた。最後の番組はANN NEWS&SPORTSで、ローカルニュース終了後1分間のスポットCMを放送した後、特にクロージング用のアナウンスや画像は放送せず、5分間程度お天気カメラから撮影した新社屋の映像を映し、「2008年6月23日(月)4時59分より新社屋から放送を開始いたします。」の字幕を出しただけであった。

その後、23日午前1:15ごろに旧社屋から最後の映像となるカラーバーを1-2分程度(デジタルのカラーバーは「ABC D MASTER」の表示。アナログテレビジョン放送は「ABC OSAKA」を10秒程度表示)映して停波し、旧社屋での電波送出を全て終了。その後午前2時ごろから新社屋での最初の電波送出となるカラーバー(画面左下に「ABC MASTER」の文字入り)を4:58まで放送した後、4:58に再び新社屋を映したお天気カメラを出して「ABC新社屋から放送を開始いたします。」の字幕を出し、その後ABC新社屋移転キャンペーンCM(2本。1本はABC出演のアナウンサー・スタッフや、おはよう朝日ですのおき太くん等を繰り出して新社屋へ走るもの、もう1本は引越しセンターのスタッフが新社屋に荷物を運び出した後、引越しセンターのダンボールからABCの女性アナウンサーが飛び出すもの)を送り、その後通常のオープニングID画面を送った後、ステーションブレイク(ステブレ)なしで5時のおはようコールABCのスタートへつなげた。

アナログ放送完全停波時のクロージング[編集]

2011年7月24日23:59のアナログ放送完全停波時には、前半は大阪テレビ放送開局時の街頭テレビ天六周辺でナショナルテレビの広告入りのあとテストパターンが写っているテレビにビクターテレビの広告入りだけの写真)の前に群がる群衆と大阪テレビ放送本社およびABC合併後のABC堂島社屋時代の写真を「OTVシグナルミュージック」(ステレオ録音版)に乗せて、後半は大淀ABCセンターの社屋・大阪タワーなどを映した写真を坂本龍一のオープニング音楽に乗せて流し、曲の終わりでほたるまちの現社屋の写真が1枚、最後に黒バックに初代ロゴによる「JONR-TV」(楠淳生アナウンサーがアナウンス)の白い文字が1文字ずつ書かれ、画面右下に「ch6」と入った画面が示されたクロージングが流れ停波となった。

その他[編集]

  • この他、月末の日曜深夜(月曜未明)のフィラー前に、緊急警報放送の試験信号を発射する(最初には「ただいまから緊急警報放送の試験信号を朝日放送からお送りします。」と言う。アナログ、デジタル共、加藤明子アナウンサーのアナウンス付き)。2008年6月まで、発射する際に、大阪タワーから電波が発射されるCG映像が使われていた(以前オープニングなどで使われていたABCセンターのCGとは多少違う映像が使われた)。新社屋へ移転した2008年7月以降はほたるまちの新社屋の写真を使用したハイビジョン製作の新しい映像に変更されている。また、緊急警報放送テストという名称で番組表に記載されている。
  • 2008年7月以降、アナログ放送のみオープニング前か、未明のテレショップとテレショップの合間に、地上アナログ放送終了告知画面(30秒、岩本計介アナウンサーのアナウンス付き)を放送した。
    • 画面は当初は水色バックで、お知らせの部分を黄緑色に、お問い合わせの部分をブルーバックとした静止画を使用していたが、同年9月からは地デジカのイラストのものに変更された。

脚注[編集]

  1. 社史「Album OTV」
  2. ISIS本座「まぼろしのテレビ局」(11)12月1日
  3. 周波数表示の単位が「MHz」(メガヘルツ)になっていることから、このテロップが入れられたのは早くても周波数の単位が「c」(サイクル)から「Hz」(ヘルツ)に変更された1972年7月1日以降と推察される。前日まで「Mc」(メガサイクル)表示によるテロップ表示があったのか否かは不明。
  4. ch6をチャネルシックスと読むのは、大阪テレビ放送開局時からの伝統であった。
  5. 「まぼろしのテレビ局 (11)12月1日、朝」川崎隆章 -ISIS本座[リンク切れ]

外部リンク[編集]

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